shin422のブログ

『哲学のヤンキー的段階』のための備忘録

本性見たり!

左派勢力(親北派)のムン・ジェイン政権になって特に喧しくなった「反日ヒステリー」を続ける韓国(日本にも、一部に「嫌韓ヒステリー」みたいなことをやっている者もいないわけではないが)は、国防予算を大幅に拡大し、直に日本の防衛費を抜こうという勢いである。主要国の国防費の占める対GDP比は平均で2%程度と言われている中、韓国の国防予算の対GDP比は2%を優に超える。

 

対して、日本の防衛予算の対GDP比は1%未満であり、これは主要国の中でも突出して低い。我が国を取り巻く安全保障環境や経済規模からして現在の2倍以上の防衛予算を組む必要があるが、何せ「軍事大国化反対!」などという勢力が必ず出てくるので容易ではない。客観的に見て、日本は「軍縮大国」なのであって、決して「軍事大国」ではない。左翼が喧伝するデマとは逆に、日本の防衛予算は少なすぎるというのが実情であることは、具体的数字を見れば明らかだ。

 

韓国軍は、対北防衛の観点からだと説明できない装備まで備えようとしており、今後、潜在的敵国として日本を位置づけ、東京を射程に収めるミサイルを装備することになるかもしれない。事実、韓国軍の現役将校の中には、東京爆撃を口にした者も現れ始めているという。

 

韓国は、米国に空中給油機の売却を打診した折、その目的を東京爆撃を可能にするためと主張していた(日本の報道機関は、なぜか報道していないようだ)。さすがに、米国はこの打診を断ったが、韓国はどうしても東京爆撃をも可能にする空中給油機を諦めきれず、欧州に発注して4機確保することに成功している。その後は、空中給油機なくして東京爆撃が可能な戦闘行動範囲約1300kmの戦闘爆撃機を備えるまでになっている。

 

韓国政府の将来計画では、原子力潜水艦を持ち、あわよくば北の核技術を利用して核武装国となり、日本に対する軍事的恫喝を仕掛けることが可能になるよう望んでいるかのようだ。そうなると、少なくとも、対馬割譲を要求してくるかもしれない(竹島ならば、百歩譲ってまだ領有権を主張する理屈は成り立つかも知れないが、「対馬は韓国の領土」という主張の根拠らしきものには、未だお目にかかったことはない)。韓国政府は、特に対日政策に関して、必ずしも合理的な判断に基づく意思決定をしているのか疑念が持たれる行動を度々行うので、後先顧みずに、「国民情緒」に基づいて日本を攻撃することだって考えられる(今は、米軍の重しがある以上、その可能性は低いだろうが、左派政権が今後も継続して在韓米軍撤退という事態に至れば、間違いなく日本を正面切って敵国として認定し、場合によっては日本に対して軍事行動を仕掛けてくるか、軍事行動をチラつかせながら理不尽な要求を突きつける恫喝外交を繰り返してくるだろう)。

 

日本のマスメディアはほとんどとりあげないが、韓国の常軌を逸した反日教育反日活動はとどまるところを知らずエスカレートし、中には「日本にミサイルを撃ち込んで、日本人を殺しましょう」と幼い児童に教育する極端な左翼教師が紹介されたり、街頭でKill Japと反日活動に勤しむ団体も普通に存在する。日本にも排外主義的主張を繰り返す恥ずべき団体もいて、たいがいにしてもらいたいが、残念ながら、向こうのそれは、その比ではないのが実情だ。「日帝残滓清算」と言って、日本人名義の土地を名義人の断りなく一方的に国に没収するわ、日本人が植樹した木を切り落とするわ、日本品種の作物を否定しだすわ、公営バスには「慰安婦」の人形を設置するわ、親日派とされた者の墓を掘り返すわ、と「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」という有様。一貫したいなら、鉄道もダムも道路もソウル大学校など各種施設も全部「日帝残滓」として破壊すればよさそうなものなのに、そこまでの狂気じみたことはまだやらないようだ。その前に、おそらく、日本人に対する違法行為ならば当該行為の違法性が阻却されるといった差別的取扱いがなされるのではないか。要は、日本人に対しては犯罪をしても許されるという論理である(実際、「反日無罪」を叫んでいる活動家もかなりいるようだし、韓国に進出した日本企業が理不尽な差別的取扱いを受け続けているために、撤退し始めている会社も出始めている)。

 

こうした状況に、まともな韓国人は「まずいことになった」と憂慮を示すものの、それを声高に主張すると、集団リンチに遭ったり、職場から追放される目に遭い、社会的に抹殺される恐れがあるので声を出しにくい。さすがに、欧米メディアも韓国の異常な反日活動に疑問を持つようになり、韓国政府に対する批判的な論調も増えてきてはいる。韓国政府のなりふり構わぬ反日宣伝活動が、逆にしっぺ返しを食らいつつあるのだ。

 

次は、新たな「歴史問題」を作り上げて、国内の対日世論を盛り上げるとともに、韓国と内通する日本国内の左翼系市民団体や左翼人士をたきつけて、日本の行動の足を引っ張る作戦に乗り出すことだろう。「嫌韓ムード」を生んだのは、先方の無茶な主張までをも無理やり擁護し、韓国政府へのありうべき批判ですら封じてきた左翼やマスメディアの言説である。ここ数年の「嫌韓ムード」は、こうした理不尽へのフラストレーションが一気に爆発した結果ではないだろうか。

 

当面は、元募集工問題における差し押さえた日本企業の資産の現金化にともなう日本側の報復措置を止めるよう、対日世論工作を一層進めてくるだろう(ムン・ジェイン政権では、この工作資金は約3倍に増やされている)。事実、昨年の輸出管理体制の見直し(要件を満たせば輸出許可が出されているので、決して輸出規制ではなく、「ホワイト国」扱いしなくなったというだけのこと)が行われた時、案の定、日本の左翼市民団体は、韓国側の利益を代弁する形で、この見直し決定の撤回を求めて運動を展開していた。十中八九、韓国擁護・日本批判の運動を日本の左翼市民団体や「知識人」を利用して仕掛けてくるに違いないのだ。

 

日本の左翼市民運動家の中には、向こうの左派団体が設けた賞まで受賞する者もいる。左翼系大学人でチュチェ思想を信奉し、北朝鮮の勲章をもらい、記念切手にまでなっている者が何人かいる。最近でも沖縄県辺野古の米軍の代替ヘリポート建設反対運動を展開する元沖縄大学学長は、日本におけるチュチェ思想信奉者の代表的人物の一人である(在日米軍基地負担が沖縄県に偏頗している現状は大いに問題があり、この理不尽は是正していかねばならないが、左翼の目的はそういうところにはなく、単純に日本の防衛能力を削ぎ、北朝鮮中共ないしは親北の韓国内左派の利益のために動いているだけのことである)。日本教職員組合には、チュチェ思想ないしはキム・イルソン主義(最近では「キム・イルソン=キム・ジョンイル主義」という言葉も出始めている)にかぶれた者も相当数いる。

 

どういった連中が、北朝鮮を「地上の楽園」と称賛し、キム一族の暴政を支援していたか。これは、『金日成回顧録-世紀とともに』(雄山閣)に推薦を寄せている連中の一覧を見ればわかるだろう。平壌チュチェ思想塔にある大理石で作られたプレートの中に北朝鮮を信奉する日本人の名が刻まれているし、妙香山にある国際親善展覧館には、キム・イルソン、キム・ジョンイル父子に恭しく献上した贈り物が展示されている。それらを実地に確認すればわかろう。日教組の委員長や総評の議長、はたまた大学教員や国会議員に至るまで、数多くの日本人が関わっている。

 

チュチェ思想と京都学派左派であった梯明秀の哲学の関係を勘繰っているので、それについての論文と、キム・ジョンイル「生活と文学」のブックレビューを書いてみたい。それとは別に、キム・イルソン主席死去からキム・ジョンイル朝鮮労働党総書記に推戴されるまでの期間に突如として登場した「赤旗思想」とは何だったのかにも興味がある。確かあの時期は、「チュチェ思想」の名はあまり登場しないで、「赤旗思想」という名の思想宣伝が盛んに行われていたのだが、いつの間にか消えてしまった。この辺の事情に詳しいチュチェ思想研究家に尋ねてみたいものだ。

 

岩波書店の元社長安江良介は筋金入りのキム・イルソン崇拝者で、一時期、美濃部亮吉の東京都政を支えた人物であったが、美濃部都政は何かと朝鮮総連に便宜を図ってきたことでも知られる。北朝鮮の体制を礼賛し、日本人拉致の事実が明らかになりつつあった時でさえ、拉致の事実を否定し続けた。キム・イルソンとの会見録など読むに耐えない内容だ。この辺の事情は雑誌『世界』でもわかるし、さらには『金日成著作集』朝鮮語版の43巻にも収録されているらしい。

 

もっとも、僕は朝鮮語が読めないので、日本語版『金日成著作集』1巻~30巻しか所有していない。日本語版のものとしては、先ほどの『金日成回顧録』や『金正日著作集』、『金正恩著作集』は一通り揃えている。「目指せ、向坂逸郎!」ではないが、一時、社会主義共産主義文献を片っ端から買い漁り、親戚から譲り受けた大量の左翼文献の蔵書を合わせて、私設「赤色図書館」でも作れそうな勢いだった。『毛沢東年譜』全巻をも網羅したマニアックなものになっているのが自慢。あとはロシア語さえできれば、旧ソ連のロシア語文献を集めることができたのに、と少々悔やんでいる。

 

岩波と言えば、安江のみならず、数多くの関係者がチュチェ思想を信奉し、キム・イルソンを崇拝してきたわけだが、その思想信条が北朝鮮拉致被害者家族への憎悪にまで肥大化した男が、国際政治学者の坂本義和であった。坂本に至っては、北朝鮮が拉致の事実を認めた後でさえ、横田夫妻を非難し続けていた。国際政治学者といっても、関寛治やら武者小路公秀など、北朝鮮と懇意な者が我が国の講壇学者として長年のさばってきた。ある時期までの岩波書店の雑誌『世界』は、バックナンバーを繰ればわかろうが、一見して朝鮮労働党の機関紙か何かと見紛う内容だった。未来社雄山閣もそうだが、「強制収容所国家」北朝鮮の体制を過剰に礼賛する書籍を出版してきた出版社には何某かの「落とし前」をつけてもらわないと、出版文化全体の信用にも関わることになろう。

 

何かにつけて日本を糾弾し、韓国や北朝鮮への謝罪と賠償を主張する市民団体は、明らかに韓国内左派と内通して韓国を利するための工作活動をしている団体である。その本音が現れたのが、昨年のGSOMIA延長反対の主張であった。明らかに北朝鮮北朝鮮の息のかかった韓国内の左派の主張は日本にとって資することはないはずなのに、日本の左翼市民団体は、日本の安保上の不利益になりかねないGSOMIA破棄まで主張していたことを見ればわかるように、それによって利益を受ける北朝鮮の意向に沿って動いていたことは見え透いている。この動きを怪訝に思い、運動から身を引いた人もいたようだが、当たり前だろう。その市民団体は、日本や日本人のための利益の団体ではなく、最終的には、中共北朝鮮の利益に資するよう一貫して活動してきた団体だからだ。

 

日本人の大学教員や評論家の中には、不自然なまでに韓国寄りの言動をする者もいるが、その者の大半は、裏で韓国政府の対日世論工作資金を直接・間接に受け取っている者だと疑った方がいい。直接的な利益供与までしている事例は少ないかもしれないが、間接的にその者の利益に適うよう様々な仕方で便宜を与えているはずだ。韓国政府は、自国に都合の良い言論活動をしてくれそうな言論人をピックアップして、手なずけるべく、先ずは大使や総領事が食事等に招待することで懐柔工作を図ることでも知られ、米国でも盛んにそうしたロビー活動がなされていることは周知となっている。おそらく日本国内でも、韓国大使館や総領事館に招待され、いそいそと喜び勇んで出向いている者もいることだろう。

 

大学の教員や評論家など懐柔するのは朝飯前であり、特に日本人は外国情報機関の対日工作にまんまと嵌められる人が多いと言われる。公安は当然把握済みだろうが、はっきりそうした情報を何らかの仕方で白日のもとに曝してやれば、結局どの言論人やメディア関係者などが外国の工作に乗せられて言論活動しているのかが国民に周知されることだろう。言論人というのは、偉そうなことを言っても、本性は金にせこい連中だから、対日工作にコロリとやられてしまう。かつては、韓国のKCIAやその先兵となった旧統一教会の工作によって懐柔された政府要人や与野党議員が相当数いたと言われる。

 

だから、こうした工作は、左翼だけに限られず、右翼の方にもまま見られることである。内閣情報調査室の活動資金や内閣官房機密費から拠出された資金を受け取り、その結果として言論内容を変節させた者もいるし、米国CIAや韓国KCIAから資金供与されていた言論人もいる。中には、米国のCIAから資金提供されつつ、同時に旧ソ連KGBからも金を貰っていたという「ツワモノ」もいるのだからたまらない。韓国のカルト団体であるムン・ソンミョン率いる旧統一教会が「接着剤」となって、日韓利権にありついた政財官学のお歴々も多数いる。表向き反共を掲げていたムン・ソンミョンは、その後北朝鮮のキム・イルソンと会見し、北朝鮮での権益確保に乗り出すのだから、この融通無碍ぶりには驚かされる。国際勝共連合つながりで旧統一教会の日本布教の手助けをしてしまった笹川良一は、晩年になってそれを後悔する言葉を残しているが、いくら当時が冷戦の最中で、共産主義の脅威が現実のものとなっていたという事情を勘案しても、悲しいかな、旧統一教会霊感商法詐欺によって、どれだけの日本人の財産が韓国に毟り取られていったかを考えると、笹川良一のなした罪の部分が指摘されてもよいだろう。

 

戦後日本は、中共南北朝鮮に対して阿り、日本を罵り蔑むことばかりに邁進してきた反日左翼と、中韓には「毅然とした態度を!」と威勢のいいことを口にするばかりで何もせず、一方で米国に対して「毅然として屈従」して恥としないばかりか、そのケツを舐め続けることに喜びを見出す親米保守が大きな政治勢力となってきた不幸がある。前者は、憲法九条があれば平和が維持されるというお花畑幻想を振りまき、後者は、日米安保があるので平和が維持されてきたから、これからも米国にしがみついて生きていけばよいと思っている。もちろん、両者とも完全に間違っている。憲法九条があろうがなかろうが、現実の安全保障環境次第で平和が維持されることもあれば、壊れることもある。対して、日米安保があるからと言っても、日本と米国と国益が常に一致するなどということは所詮あり得ないことであり、しかも、米軍が今後も北東アジアで一定の軍事的プレゼンスを維持するかどうかも確証はない。

 

元朝鮮人慰安婦を支援すると称する市民団体も、前々から言ってきた通り、案の定、日本にユスリ・タカリを繰り返してせしめた資金をネコババするための「反日ビジネス」を展開していた実態が徐々に明らかになりつつある。さらに追及が深まれば、その資金の一部が内通している北に送金されている実態も明らかになっていくことだろう(ムン・ジェイン政権下では、真相追求の動きが阻止されるかもしれないが)。「歴史問題」とは、日本への外交的恫喝の道具と、日本を金づるとするためのユスリのネタでしかない。

 

日韓関係が悪化することを危惧する心ある韓国人は、今のムン・ジェイン政権が民主主義的ではなく、典型的な左翼全体主義を体現した政権であるかを切々と語っている。だから優秀な人間は、いち早く米国に向かおうとすると。韓国人全体が反日であるわけではもちろんない。異常な反日教育やメディアの煽動によって、反日的な人間が多いことは事実だが、そういう自国の潮流に強い違和感を抱くまともな韓国人も相当数存在するということを忘れてはならない。その韓国人までも敵にしてしまう「嫌韓」の風潮は、我が国の益にはならない。ましてや、民族全体を侮蔑する言動は、民族派としても許容することはできない。韓国政府の無茶苦茶な言動に対しては厳しく応じればよいし(我が国の政府も、少なからずイカれた言動で物議を醸しているが)、時には制裁発動もやむをえないだろうが、韓国人全体を総じて敵に回すのは賢明ではないだろう。

 

そもそも、どこの国であれ、何とかを支援する団体というのが如何に胡散臭いかは、その団体の代表的な人物が具体的に何で飯を食っているのかという卑俗な面からアプローチしていけば理解できる。日本の市民運動を率いる者が胡散臭いかどうかを見る一つの判断基準は、その者の食い扶持が何かがはっきりしているか否かである。専従活動家というケースが多いわけだが、そいつの生活費がどこから拠出されているのか調べてみればいい。僕は民族派の者だから、公安の刑事とも話を交わしたことがあるが、たいていの左翼活動家は素性が定かならぬ団体の役員(十中八九、外国の工作機関から資金が拠出されているダミー団体や会社)であったり、逆に公安に情報を売って生活している者であるとのことだ。

 

一例を挙げよう。憲法問題や平和運動で目立つ活動を展開している常連の市民運動家がいるが、この者は、実は中共を支持する弱小社会主義政党(政党といっても議席はゼロだから、政治団体というべきだが)の党員で、中核派革マル派といった極左暴力集団とは一線を画すも、極左路線を進むことでは共通している。憲法問題や平和運動をしている表の姿しか知らない者は、彼がどのようにして生活費を工面しているのか、ほとんど知らないはずだ。

 

数年前の「平和・安保」法制の問題や福島第一原発事故から単純に平和運動脱原発運動に興味を持って市民運動に参画した若者もいるだろう。意見は異なれど、その純粋な思いは理解できる。しかし、そう思えばこそ、そうした市民運動の専従活動家が実はどういう背景を持っている人物であるのかを知っておくべきだろう。しかし、彼は紛れもなく通常の職業を持って生活する者ではない専従活動家である。薄々疑問に思っても尋ねることを躊躇する人もいるだろう。だから、そういう人に目を覚まさせるためにも、彼の生活費等の出処を言っておいてもよいだろう。なんのことはない、少なくともこの活動家は、定期的に公安に情報を流す見返りに生活費を工面してもらっているわけだ。左翼活動すること自体が自己目的化した団体に往々にしてみられる一つの典型である。

 

疑問に思うならば、自らが参加する市民運動の代表者のホームページなりtwitterfacebookなどのSNSの内容を過去に遡って読んでみるといい。おそらく、政府や自民党または自衛隊や米軍の批判は散々やるものの、中共南北朝鮮についてはほとんど批判的なことを述べていないはずだ。もちろん現在問題になっている香港の強圧的な支配についてもほとんど触れず。仮に触れたとしても中共の暴政そのものには触れない。当然、ウイグルチベットでの大量虐殺について一言も批判しない。尖閣諸島への挑発行動や南シナ海での暴挙にも触れない。インドやブータンへの覇権主義的な振舞いも触れない。台湾への武力を背景とした恫喝外交も批判しない。北朝鮮に関しても、拉致や核やミサイルの問題については無視して日朝国交正常化を急げとだけ主張する。北朝鮮の代弁者であることが見え見えである。気がついた賢明な者は、こうした市民運動から距離を置き始める。

 

もう一つの典型が、先ほどの対日世論工作に組み込まれてしまった例である。今も、中共擁護のための無理筋の主張をして憚らない日本の「市民活動家」がいるが、この団体は一貫して中共の宣伝マンよろしく、ウイグル強制収容所を成功例として礼賛し、香港の暴力的制圧と民主活動家の逮捕をデマも交えて正当化する論陣を張っている。何せ、チベット侵略や天安門事件ですら中共の振る舞いを礼賛擁護しているので何の不思議もないわけだけど。あまりに露骨すぎるものだから、中共中央統一戦線工作部もしくは国家安全部の工作活動であることが丸わかりだ。何の恨みがあるのか、「リンゴ新聞」の黎智英氏や「民主の女神」として日本で特に有名になった周庭氏をこれでもかと貶めることに躍起になっている。露骨なまでの中共プロパガンダを背景にしたその主張Chinazismにドン引きした者も多かろう。

 

オブラートに包んで共産主義者の本性が出ないように「市民の側」に立ったリベラルの装いをし続けることができなくなったのか、遂には今回の米中対立を通じて、マオイズムにかぶれた左翼の残党が炙り出されたのは、唯一の成果かもしれない。普段は、人権だの平和だのと言い募りながら、いざ中共の問題となると、露骨にその宣伝マンになって、香港の民主化運動を中共のデマをそのまま持ち込んで罵倒し、チベットウイグルの問題にしても中共の主張を垂れ流して必死の擁護に努める。そういう本性を隠してきたものだから気がつかなった人もいるだろう。そういう人は、この機会で炙り出された極左の本性を見抜き、いち早くそこから離脱した方がいい。カルト団体から脱出をしておかないと、人生全体が不幸なものとなるに違いないからだ。